2014年4月30日水曜日

1ベクレルでも危険 「それを安全だと思ってはいけないのです。」


















会場から:先生が先ほどいわれた「栃木県塩原市の野菜が危ない」って言われましたけれど、実は私は10ベクレル宣言というか10ベクレル以下は食べれると思っていまして、自分たちで野菜をつくって測っているんですよ。そうすると、2~3ベクレル、10っていうのはあんまりないんですね。ですから、さっきの発言だけ取り消していただきたいと思います。

小出裕章:はい、もちろんみなさんご存じだと思いますけれども、放射能はむしろ消えていないのです。福島の事故が起きて以降ずーっと消えていませんし、今でも、塩原だとしても、土地の汚染は残っています。それとどうやって戦えばいいのか?って言う事ですけれども、「放射能と戦ったって勝てません」「放射能は無敵です」私たちがどんなに煮ようと焼こうと叩こうと、放射能を消すことなんてできないですし、放射能と戦う事は全く無意味です。

その私たちがもし戦うとすれば、国です。行政です。

子どもたちを被曝させないで済むようにどうやって彼らを動かすことが出来るか、という事がいま私たちに課せられている仕事だと思います。

今、野菜が1kgあたり、10ベクレルか、数ベクレルとおっしゃったでしょうか、それがみなさんは大したことが無いと思われるんでしょうか?

日本の国は1kgあたり100ベクレル以下は全部安全だと言っているわけだし、ほとんどの市町村も国の基準より下回っていて安全だと言ってしまっているわけですけれども、放射能はどんなに微量でも危険なのです。

1kgあたり100ベクレルはもちろん危険だし、50ベクレルだって危険だし、10ベクレルだって危険なのです。

福島第一原発の事故の前に日本の食べ物がどれだけ汚れていたかと言えば、たとえばお米の場合は1kgあたり0.1ベクレルしか汚れていませんでした。もし、いま1kg当たり10ベクレルのお米があるとすれば、すでに100倍汚れている。それを安全だと思ってはいけないのです、本当は。

ただし…ですけれども、……人々は恐怖を持続することが出来ないのです。何とか忘れたいんです。安全だと思いたいのです。「本当は危険があったって安全だと思いたい」それが人間という生き物だと思います。

皆さんの周りに住んでいる人もみんなそうですし、行政を担っている人も、みんなそう思いたいという思惑で動いているわけで、「これが危険だ」という発言をすれば周りから煙たがれ、嫌がれる。「お前黙れ」と場合によっては怒られるかもしれない。でも危険なのは本当なのです。

それをやはり言わなければいけないと思うし、さっきから私は何度も聞いていただいていますけれども、「子どもたちは、やっぱり守る」という事を大人の責任でやりたいと思いますので、周りからどんなふうに嫌がられても、事実というものをきちっと周辺に知らせる。そして説得しながら、少なくても子どもが生活する場所からは放射能をどけるとか、子どもには出来る限り汚染の少ない食べ物を与えるとか、そういう仕組みをとにかく作らなければいけないと思うのです。

とても難しいです。わたしは本当に非力でそんな事も出来ないできたわけですし、今の国家、あるいは行政の仕組みというものを見ていると、本当に壁が厚過ぎて何にも出来ないという事を日々痛感していますけれども、でも、やりたいとおもいます。みなさんも諦めずに、出来ることを一つ一つずつでもやっていただければと思います。

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